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2005.08.31

選挙妨害には違いないが… 同情するね

選挙妨害で公示後初の逮捕…東京大田区

警視庁大森署は31日、東京都大田区大森北6、作業員伊藤潤容疑者(37)を公職選挙法違反(選挙の自由妨害)の現行犯で逮捕した。
今回の衆院選公示後、同法違反容疑で逮捕されたのは全国で初めて。
伊藤容疑者は同日午前8時15分ごろ、同区内で、東京4区の候補者が運動員2人とともに街頭演説していたところ、「お前ら朝からうるさい」などと言いながら、持っていた松葉づえで、運動員が持っていたのぼり旗をついたほか、候補者らに向かって雑誌を投げつけた。候補者陣営から通報を受けた同署員が駆け付け、取り押さえた。
調べに対し、伊藤容疑者は「候補者の名前ばかり連呼して、郵政のことを何も話さず、頭に来た」などと話しているという。
(2005年8月31日12時44分 読売新聞)

この記事の記述通りなら、この容疑者に同情しますけどね。まぁ容疑者の主張を全面的に信じるなら、街頭演説で候補者の名前を連呼するのも公選法違反なので、この候補者か運動員(連帯責任で候補者も)も投票日後はお縄になるかもね。

いくら公選法で定められているとはいえ、朝の8時から街頭演説なんて誰も聴きゃしないよ。どうせ「頑張ってます」ってアピールしたいだけだろうが。日本もサイトで選挙運動できるようにすればいいだけの話だよ。いくら党執行部が「郵政民営化にイエスかノーか」とか「政権選択の選挙」とか謳っても、肝心の候補者が旧来通りの選挙活動しているんだからなぁ。いくら大森とはいえ、東京都区内でこれだよ(笑)。

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2005.08.30

トカゲの尻尾切り… とは違うか

朝日記者が虚偽の取材メモ 選挙記事に誤り、懲戒解雇

「虚偽の取材メモ」はダメだけど、「(メモするなと釘を刺された取材の)自分に都合のいいところを切り貼りした取材メモ」はセーフってことでいいのかね(笑)?

「朝日は虚偽の報道は許しません」
「内部の人間を処分することも厭いません」
逆に言えば、処分されていない記者が書いたことは真実です

とアピールしたいのかな? もう何をやっても無駄だけどね…

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2005.08.24

民主党よ、どこへ行く(笑)…

朝日8/24付け社説

自民党案に懸念はあるが、将来の姿がみえない現行の民主党案は、さらに問題が多い。私たちはそう考える。

朝日は民営化推進派なんだよね。親方日の丸で民業を圧迫するのはいかん、という立場。民営にするのか公社堅持なのかはっきりしない民主党のマニフェストはお気に召さなかったらしい。


毎日8/24付け社説

「総選挙は郵政改革の是非を問う国民投票だ」と自民党が言うのも、民主党が「それなら郵政以外は白紙委任なのか」と反論するのも、局面の単純化というマジックの一種だろう。だが、マジックを使う場合は、有権者を甘く見てはいけない。多くの国民は、政治家たちの手つきを冷静に見つめているはずだから。(論説委員 布施広)

アマチュアマジシャンの端くれとして書かせていただくと、観客に手つきを冷静に見つめられている時点で、すでにマジックではありませんな(笑)。まぁそれはともかく…

本当に民主党の誰かが「それなら郵政以外は白紙委任なのか」と発言したのだろうか? ふざけたことを言ってるんじゃないよ。我々有権者は今までは常に白紙委任なんだぞ(笑)。誰かこの発言者に議員民主制というものを教えてやってくれ… 地方自治体の首長みたいに国会議員をリコールすする手立ては有権者にはないんだ。有権者にできるささやかな反抗は「次の選挙はお前に絶対に入れない」ことだけだ。これを「白紙委任」といわずに、なんというんだ。

キミたち議員は有権者の代弁者であるかもしれないが、有権者個々人ではない。当たり前だな。有権者は「ココの部分はあんたに賛同するから投票してあげるけど、ココの部分は別の候補者の方がピンとくるんだよね」という中で自分の中でのプライオリティを考えて投票しているんじゃないか。しかも「ココの主張が気に入った」と投票してみても、党に縛られて実際には何一つ実行されなかったなんてことばかり。要するに有権者の投票用紙ってのは白紙委任状と同じなんだよ。「野党は違う」という反論が返ってくるかもしれないが、そんなもん、十年前に自民党が下野したときに「全然変わらない」と実感したわ(笑)。

さて、今回の選挙が有権者の関心をよんでいるのは、「各選挙区で選出された候補者(=代議士)は、郵政民営化法案に関しては、選挙演説で表明した賛成・反対を裏切らない」と考えているからに他ならない。何しろ自民党内外で批判された「参院で否決されたから衆院解散」なんてことを総理が断行したからね。しかも各小選挙区に賛成派候補を立てた。この法案については、有権者が間接的に投票できる(米国の大統領選挙みたいなもんだ)わけなんだよね。

「景気対策が大事」「年金対策が大事」と考えていても、自分が投票し、国会に送り出した代議士が有言実行してくれるなんて、今どきの有権者は誰も思っちゃいないよ。それこそ「手つきを冷静に見つめているはず」だ。対して郵政民営化法案に関しては、「これだけ派手にやったんだから、まず有言実行してくれるだろう」と考える。「なんとなく」自分が直接的に法案の可否に携わっている気になる。だから、今回の選挙は関心が高いんじゃないのかな。

総理は本当は「じゃあ、国民投票で決めようじゃないか」とまでいいたかったのかもしれないが、いまだに国民投票に関する法律がつくられていない現状では、総選挙で各小選挙区に賛成派候補を立てることで、国民投票の代わりとしたんじゃないのかな、と思うね。もちろん、この辺は総理のパフォーマンスなのかも知れないけどね。

とにかく「それなら郵政以外は白紙委任なのか」という発言は、有権者(特に無党派層)の心情をこれっぽっちも考えていない、間抜けな発言である。有権者は今まではすべてを白紙委任していたが、本選挙においては「郵政民営化に関してのみ」間接的に自分で投票できる(郵政以外は白紙委任であることは今までと同じ)。このことに早く気付き、防衛策を講じないと、民主党は大敗するかもしれない。というか、大敗しろ!

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2005.08.22

郵政民営化は奥が深い…

ありゃあ~、ウチの選挙区のセンセ、某県知事と新党を旗揚げしちゃったよ… 某IT関連企業社長氏を非公認ながら応援する党の某現職大臣と、某知事と党を立ち上げる前議員か… 節操がない点ではどっちもどっちだな(笑)。社長氏と知事は私の中ではダブるんだよね~。体型も似ているし(笑)。かといって、労組票を得ている民主党候補やましてや共産党候補に入れることは絶対にないし…


新党旗揚げ発表記者会見直前(?)のCX「報道2001」にウチの選挙区の有力候補者が勢ぞろい。まぁだいたい党の方針をそのまま口にしていただけという印象。

番組が選挙区でとった街頭アンケートでは、今回の総選挙の争点としては「郵政民営化」が1位。地方では「年金」「税金」「景気」という漠然とした答が返ってくるものだが、この辺はさすが東京という感じ。中でも顕著なものということで、3人ほどのVTRを放送。「郵政民営化に賛成する候補に入れる」「一回野党に政権をとらせたいから、野党に入れる」「ここ(選挙区)で育った○○さんに入れるしかいないんだよ」という感じ。「野党に」と応えた若い男性は、もしかしたら具体的に「民主党に入れる」と仰っていたかもしれない(だとしたら共産党候補の立場は?)。

大臣と新党代表代行が隣同士で激しくやりあうもんだから、中立の立場の進行役キャスターが必死に民主党候補と共産党候補に話を向けていたけど、共産党候補は口を開くたびに「忘れてはいけないのは平和憲法護持」と言うので、途中から話を向けなくなった(笑)。実際、他候補3人は知的な物腰だった(新党代表代行は人相が悪くなったが、議論好きな雰囲気は堅持していた)のに、共産党候補はなんかどっかのおばちゃんみたいで、なんか滑稽だった(^^;。

民主党候補と大臣は以前同じ釜の飯を食っていただけあって、大臣が「○○さんは郵政民営化には元々賛成で、今回の民主党のマニフェストに本当に賛同していらっしゃるのかどうか、疑問なんですけど…」と水を向けるなど、それなりに面白い展開はあったものの、まぁ基本的には党同士の主張を投げっぱなす感じだった。

途中、党代表代行が「郵政民営化に反対しているわけじゃない。ただそれは段階を踏まなければならない。民主党のマニフェストにある、郵貯限度額を1,000万円から700万円に、そして500万円にして、というように」と語ったところで、大臣が「○○さん、民主党に入られたらいいのに(微笑)」。党代表代行、一瞬詰まる。民主党候補、一瞬笑顔固まる。ここだけだったなぁ、面白かったのは。

あとは郵政民営化に関して、ちょっとネットで調べればわかるようなことの繰り返し。ただ、一般の人はわざわざネットで調べないだろうから、それはそれで効果ありなのかも知れない。よって、賛成派の大臣と反対派(慎重派)の新党代表代行氏のやり取りを簡単に。

大臣「郵便局員というのは国家公務員なんです。公務員数を削減しないといけない。そして、総理は離島などの郵便局は残すと明言しております。ですからユニバーサルサービスが崩れるということもありません」
新党代表代行「政府はそれを叫んでいるけど、はっきり申し上げます。郵政公社の職員は確かに身分は国家公務員なんですけど、その給料は全部郵政三事業の利益で支払われているんです。郵政を民営化したって、歳出が減るなんてことはありません」
民主党候補・共産党候補「黒字事業をわざわざ民営化することはないでしょう」
大臣「ですから、郵政民営化は公務員削減の第一歩なんです」
新党代表代行「公務員を削減するならね、私なら例えば社会保険庁。これを民営化することの方が先だと思う。あんなに人はいらないし、特殊法人の温床になっている。どうして国庫に影響のない郵政の方が先なのか?」
大臣「総理が、郵政民営化くらいできなくて何が改革か、と仰っていましたけど、まさにそこにあるわけです」
私のつぶやき「確かに国庫に影響はないんだろうけど、だからといって積極的に反対を唱える必要はないよな。国庫に影響を与えないんだったら、どっちでもいいじゃん。だから労組とか、特定郵便局長達との関係が取りざたされるわけじゃん。その点、新党代表代行は、郵政よりも先に民営化すべき官庁があるということを具体例で出してくれているので、わかりやすいな」

新党代表代行「今回の法案は、竹中大臣が作られた法案です。竹中法案って呼んでもらいたいくらいだ。これは総理がブッシュ大統領と会談して、約束したそのままの法案。私は今回の選挙の争点は郵政民営化というよりも、この日本という国をどれだけ愛しているのか。そういう観点で投票していただきたい。こんな米国案そのままでいいんですか?」
私のつぶやき「そうそう、そこが一番わかりにくいんだよね~。反対派の意見としては、国民の財産が米国ハゲタカファンドに食われる、ってのがあるけど。そこをもうちょっと具体的に示して欲しいな。なんか大臣も、官から民へなんて、明確な反論はできていないし」
新党代表代行「こんないっせいに民営化で、国民の財産が国際的競争の中にさらされるなんておかしい。私は民営化に反対しているわけではないんです。段階を踏むべきだと思っています。民主党のマニフェストにあるように(上に書いたので、以下略)…」
大臣「○○さん、民主党に入られたらいいのに(微笑)」
私のつぶやき「うわっちゃ~、一気に形勢逆転だよ。さすがにテレビで米国陰謀論をまくし立てるのは自粛したようだけど、それで墓穴掘っちゃったなぁ… それにしても民主党候補、影薄いな(^^;。って、この件はもう終わりですか?」

あとテレビでは語っていなかったけど、新党代表代行のリーフレットには「財投は法改正があって、今はピーク時の6割に抑えられている(だから郵政民営化はする必要がない)」というのがある。財投ってのは、郵貯で集めたお金を大蔵省に預託し、大蔵省は特殊法人などに融資するという制度だけど、さすがに問題ありということで、2001年に法改正されている。今は財務省に預託することなく、自主的に資金運用されることとなった。これにより、特殊法人は資金調達のために経営内容などを情報公開し、信用を得た上で債権(財投機関債)を発行することになった、要するに国民の皆さんの財産を預かっているわけですから貸し倒れを未然に防ぎますよ、というわけ。なるほどね、とは思う。ただし、この「ピーク時の6割」ってのが個人的には引っかかる。ピーク時と現在の経済レベルが同じのはずはないから、「6割まで落ちているんだから、このままで問題ない」ってのは疑問。なぜ数字を公表しないのだろう?

それと米国ハゲタカファンドの話。確かに10年後を予定している政府所有の新会社株の市場開放により、米国ファンドが株を買い占める可能性は0ではないわな。そうすると、日米の友好関係が現状通りならともかく、きな臭くなったときに敵に財布を握られるようなものだから、それを危惧するのはわかる。新党代表代行は「修正すれば賛成する」と語っているけど、どこをどう修正すればいいかは明らかにしていないんだよな~。例えば「外国資本による株式取得は20%まで」というような修正案を出して欲しい。それができないということは、「(利権絡みで)はなっから賛成する気ないんじゃないの?」といぶかしがられても仕方ないでしょ。もちろん政府・自民党も米国資本については何も言及していないので、やましいところがあるんだろうな、とは思う。

しょせん議会制民主主義なんだから、有権者は間接的にしか賛成・反対を示せない。「全部教えろ」とは書かないが、せめて両派で突っ込んで議論してもらいたい。それができないってことは、実は大多数の政治家にとって郵政なんてものは、勉強するだけの価値はなくて、集票のためにギャーギャー騒いでいるだけって考えちまうよ、私ゃ(ま、実際そうなんだろうけど)。

それと、民主党候補へ。大臣と新党代表代行のバトルを尻目に漁夫の利を得ようとしているんだろうけど、今回の放送では影が薄かった。大臣に指摘されたように党と自分の考えが一致していないんだろうけど、だからといってだんまりを決め込むのは卑怯。まぁそっちの方が私ゃ都合がいいけど(笑)。

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2005.08.20

現役大臣を落選させる気か?

町村外相を批判 靖国神社発言で中国

中国外務省の孔泉報道局長は18日夜、談話を発表し、日本の町村信孝外相が日中両国は靖国神社問題で見解の相違点を乗り越えるべきだとの認識を表明したことについて「日本が歴史問題を正視せず、自らの問題を解決できなければ、周辺国との関係の障害を取り除くことは困難だ」と批判した。

外相は15日の記者会見で日中、日韓関係について「靖国について考え方の違いがあることは互いに認めつつ、それを乗り越えてよりよい関係をつくる努力が大切」などと述べていた。(共同)

(08/19 11:25)

中共が吠えれば吠えるほど、外相はまともな政治家だと実感できるところが凄いですな(笑)。

さてこの外相、私の実家の選挙区なんだが、前回総選挙で現役文科大臣でありながら民主党候補に接戦に持ち込まれたんですわ。教科書採択にあたって、各地域の教育委員会に「採択権はあなたたちにあるんだから、周囲の声に惑わされないで選んでください」と異例の声明を発したことくらいしか記憶にないけど(あ、ゆとり教育推進派だったな orz)、現役幹事長でありながら落選した山拓みたいに危うくなるところだったわけで…

しかも住民票のある江別市と隣接する札幌市厚別区で民社党候補に負けるという、なんとも情けない話。大臣を救ったのが、千歳市・恵庭市の自衛隊関係者票という… ちなみに北海道の自衛隊関係者は、民主党というと旧社会党出身の横路や国防についてのスタンスが朝令暮改の鳩山のイメージが強いらしく、ほぼ100%自民党候補に流れる。もしかしたら、大臣のための区割りだったにして(^^;。

で、おそらく今回も大臣は苦戦する。とにかく札幌はリベラルがいまだに強い。日本国中どこでも拒否される日教組大会を受けてしまうし、札幌に限らず北海道全体がそうだけど、中央への寄りかかり体質が強すぎる。屯田兵スピリッツなんて、今はどこにもない。中国が怒ろうが喚こうがどうでもよく、それよりも目先のオラたちの生活、というわけだ。「小さな政府」を標榜している大臣に人気が出るわけがない。情けない話だけどね。

そこにきて、新党大地の宗男がわざわざ大臣の選挙区で出馬するという噂もある。結成式でやたらと「北海道」を連呼していたけど、いやしくも国政選挙なんだから「北海道から日本を変えよう」とかだろ、普通。典型的な地元誘導型公約選挙でン十万票を稼いだんだから、大臣は戦々恐々だよ(まぁ小選挙区で出るんだったら武部幹事長の選挙区だろうし、多分比例北海道ブロックからになるとは思うけどね)。

宗男みたいな政治家には、郵政民営化なんてもっての他だわな。公共事業を増やすために国は国債を出さなければいけないけど、その最大の請負先が郵貯と簡保だもんね。しかも(公社になって法整備が進み以前ほどザルではないにしても)特殊法人への融資も郵貯・簡保が財源だし。政府は説明していないけど、郵政民営化ってのは、裏を返せば、「採算性のない公共事業はしません。だって国債を縮小せざるを得ないんだもんっ!」ってことになるからね(亀ちゃんや旧橋本派が反対している理由も大元はそこでしょ?)。

それだけに落下傘候補の選挙区以外では、町村外相の北海道5区に注目ですわ。

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世論調査と落下傘候補

政界再編「望む」8割 郵政民営化支持63% 本社・FNN世論調査

「投票に行く」についてなんか物凄く極端な数字をはじき出しているようだけど、ホンマかいな?

FNNに限らず、世論調査での内閣支持率は軒並み上がっていることは確からしい。私は漠然と「話し合い型ではない、強いリーダーを求めているのかなぁ」程度にしか考えていなかったけど、「閉塞感打破への期待」という見方は説得力あるなぁ。

野党が喧伝している「政と官の癒着」「政と大企業の癒着」に失望した有権者の受け皿として、旧社会党や民主党があったけど、今回の郵政解散で「小泉内閣は官を切ろうとしており、反対派を潰そうとさえしている」というイメージ付け(あくまでもイメージ付け)に成功した、と。逆に民主党は朝日以外全て(笑)の全国紙の社説に「労組と癒着していて、改革方針を打ち出せない」と批判された。

私を含め、郵便局を民営化したときに起こるメリットとデメリットをはっきりと理解している有権者なんて少ないはずだけど、「何かを変えないとはじまらない」という危機感だけは強い。それが最近の世論調査の数字になっているんじゃないのかな、と。


争点の中で最も重要な位置を占めるのが郵政民営化であることは間違いない。そこで、自民党執行部は「刺客」として落下傘候補を立てているわけだ。実は私はこの落下傘候補の当落に関心を持っている。日本の(日本以外もそうかもしれないが)選挙なんてものは、基本的に「オラが村のセンセイを男にするぞ」という類のものだ。候補者も地域利益誘導型公約を掲げる。しかし落下傘候補には「オラが村」の論理は通用しない。地域利益誘導型公約もほとんどないだろう。党中央から「この候補を応援しなさい」とあてがわれた候補を県連や支部がすんなり受け入れるのか。そして有権者はどれだけ投票するのか。ある意味、有権者の国政意識のバロメーターになりそう。

個人的予想では、首都圏以外では都市部も郡部も全滅。まだまだ「オラが村」の論理は生き続ける。具体例を挙げれば、ウチの選挙区に来る某大臣が民主党に小選挙区で僅差で負けるも惜敗率で比例区で復活当選。某元財務省官僚・某料理評論家などは反対派と共倒れで民主党候補に(比例区復活もなし)。某弁護士と某元議員はそこそこ戦えると思うけど(あ、某元議員は地元からの出馬で落下傘候補じゃないか)、民主党に勝てるか否か… まぁきついと思うけどね。「その心意気、買ってやるぜ!」的な発想はやっぱり、江戸っ子限定かなぁ、と。

落下傘候補は、そもそも自民党首脳も「議席を獲ってくれる」という期待はほとんどないと思う。それこそ地方の国政意識の試験薬くらいにしか考えていないのでは? 某元財務省官僚をに関しては、森派の城内前議員にとって一番与し易い相手だと思うんだよね。彼女の知名度って、「舛添要一元夫人」「主計官として防衛費に大鉈」「国防に関して無知披露」くらいなもんで… 城内前議員は官僚出身だから「一番やっかいな相手」なんて敬意を表しているけど、最終的には彼女には圧勝しているはず。ただ保守票は食われるから民主党候補が当選だと思うんだけどね。

保守だけど小泉政権に否定的な文春は早速「落下傘候補で当選は一人だけ」、漫画で少年をリベラルに引き込む役割を担う講談社・週刊現代は「首相と某大臣のロマンス」を報じて、イメージ潰しに躍起になっている。投票日が迫れば、こういった攻撃は増すはずで、その中でどれだけ戦えるのか。まぁそういうことですな。

しかしウチの選挙区は某大臣だからよかったけど、某元財務省官僚や某料理研究家だったら小選挙区はパスしていたな(笑)。落下傘候補に注視している私がこれなんだから、しょせん日本の選挙ってのはそのレベルなのさ(爆)。

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2005.08.17

靖国参拝にまつわるエトセトラ

15日は出勤で、16日に休みを取れたので一日遅れで靖国に参拝。一日遅れとはいえ、普段より混んでいたかな(私は土日に年6回ペースで参拝している)。遊就館も観覧ペースがちょっと乱れるくらいに混んでいた。遊就館は4ヶ月振りくらいだけど、日露戦争のビデオが替わっていた。以前は軍神を称えた(当時の)唱歌が唄われたり、「東郷ターン」を強調していたりしていたけど。全般的にあっさり目になっていたと思う。

さて、ウチの選挙区に刺客として送り込まれる予定の現役大臣は予定通り15日に参拝してらっしゃったけど、首相はパス。去年は現役大臣が4人参拝したけど、今年は2人。後退といえば後退だけど、選挙戦の最中ということもあるのだろうな、と。

で、その首相が武道館の式典でスピーチした内容がかの悪名高き村山談話を踏襲するものとして、報道された。メディアは都合のいいところを切り張りするのが商売だから(笑)、念のため官邸のサイトで全文を読んでみた。う~ん、「踏襲」というより「修正」、リベラル層からしてみるとむしろ「後退」じゃないのかなぁ。そんなことを考えて各blogを眺めてみると、やっぱりgoriさんがエントリーを書いてらっしゃった。

Irregular Expressionさん

さすがですね。実に明解な文章だ。

もちろんいわゆる保守層からしてみればこのスピーチも「全然手緩い」んだろうけど、村山談話の呪縛はそれほどきついものなんだろうと思う。自社連立の仇花とはいえ、仮にも一国の首相が発した言葉を、「政権が代わったから、あの言葉は無しにします」とはいくわけがない。徐々に修正していくしかあるまい。「政権が代わったから…」なんて言った日には、易姓革命のあるシナ大陸ならともかく、普通の他国からは信頼を一気に失うことになろう。「修正を重ねて、何年もしたら保守層が聞いても違和感のないものになっている」これくらいしかなかろう(実際にはそれすらも無理のような気がするけど)。それほど政府首脳による対外的な発言というのは、重いものでなくてはいけないんじゃないのかな、と。

例えば会社関係だって、前の担当者が平謝りしていた件を、担当者が代わったからといって、新担当者が「前任が謝っていたようですけど、あの件は当社が悪いとは思っていませんから」と伝えたとしたら。それを言われた方の社はもちろん、噂を聞いた他の取引先も「あの会社大丈夫かよ。一担当の言葉って、そんなに軽いものなの?」ってことになるんじゃないのか。もちろん、そうでもしないと会社が潰れるほどのダメージを負うのだったら、話は別だけどね。果たして今回の修正スピーチでも、日本が潰れるほどのモノなのかってこと。

自分の大先輩にあたる堤ツルヨ議員がしたこと(いわゆる戦犯の遺族にも遺族年金を支払うようにし、いわゆる戦犯が靖国に合祀されることの道を開いた)に対し、「私は間違ったことをしたと思っています」と悪びれずに語る辻元清美なんかよりは、「何で先人はこんな発言したんだろう?」と苦慮しながらも修正を加えている首相(あるいは取り巻き官僚)の方が私は支持できますがね。自分と意見が違う先人がやってきたことを「この人がやったのは間違い。私がやることが正しい」で済むんだったら、「戦前の政治家や軍人が100%悪い。私たちが代わって謝罪する」という左勢力とあまり変わらないような気がする(^^;。

もちろん、首相が元々いわゆる自虐史観の持ち主という可能性も否定できないけどね(笑)。でも短絡的に即「売国奴」って貶めるんじゃなく、少なくとも原典にあたってみるくらいはやるべきなのかな、と。

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2005.08.04

iTunes Music Store JAPAN

本日サービス開始されたiTMS-JAPANだが、ダウンロードランキング8位に、松崎しげる「愛のメモリー」が(笑)! しかも版権を持っているビクターが不参加のため、オリジナルではなくセルフカバーだ。

聴きてぇぇぇぇぇ! 帰宅したら早速購入しなければ。しかし記念すべきiTMS-J購入1曲目が松崎しげるって、あんたちょっと(笑)。

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2005.08.03

地球温暖化問題

ちょっと前の話になるが、京都議定書から離脱した米豪が中心となって、新たな地球温暖化防止協定を結ぶ動きがあるらしい。

知っての通り米国は「経済に影響がある」として京都議定書から離脱、豪州は批准すらしていない(もっとも日本も批准しておきながら、かえって二酸化炭素ガス量が増えているので、強く言える立場ではないのだが)。この二国が組んで、日本やヨーロッパの批判を牽制しようとしているのだろうが、ここに同議定書の批准国である中国とインドも加わるようだから話はややこしい。

両国とも途上国ではあるけれど、経済成長が目覚しく人口も多いことから化石燃料の消費が著しく、同議定書の削減義務付けに反発中というのが今までの流れ。米国なんかは同議定書から離脱したくせに、中国に対し「エネルギー効率が悪く、むやみに二酸化炭素を吐き出している。米国の圧力で中東からの石油供給を止めさせるぞ、ゴルァ」と凄み、批准国である中国は米国に対し「二酸化炭素が減らないのはお前ら先進国のせいアルヨ」と反論していたはず。まぁはっきり言って米中両国にとっては、エネルギー問題や地球の未来には何の関心もない両国政府の覇権主義争いの一つのネタとして、二酸化炭素ガスが論じられていたわけだ。その間、ドイツなんかは真面目にコツコツと取り組んできて、何とか削減目標値にもっていけそうなところまで進めてきたのに、だ。

その米中両国が「京都議定書に代わる協定を結びましょう」と。どう考えても、目標値が甘く設定されていそうな気がするのは私だけ? なんか「ECなんかにえらそうな顔をされたくない米国」と「小日本なんかにえらそうに指図されたくない中国」が馴れ合っているだけにしか思えないのよね。まぁ地球のためには、たとえ甘い設定値でも両国に頑張ってもらうのはありがたいんだけどね。


さて、日本政府が推し進めている温室効果ガス(主に二酸化炭素ガス)削減のために、個人で気軽にできる6点を以下にあげておく。

1.冷房は28℃に設定…1℃上げるだけでも消費電力は結構違う。薄着すればこの設定で十分。
2.車のエンジンはこまめに切る…1分以上駐車するときはエンジンを切りましょう、ということ。
3.蛇口はこまめに閉める…水道水を浄化するために電力を使うので、水道水も無駄使いを止める。
4.家電製品はエコマークがついたものを選んで購入する…特にエアコンや冷蔵庫は買い替えコストよりも節約電気コストの方が高価になって、かえって得になる場合も多い。
5.過剰包装を断る…買い物袋を持ち歩いていれば、コンビニ袋も不要になる。コンビニ袋やプラスチック製のトレーは作る時にも、再生する時にも、焼却する時にも二酸化炭素を吐き出すものだという認識を持つべき。
6.コンセントをこまめに抜く…家庭の消費電力の約十分の一が「待機電力」なんだとか。さすがにタイマーのついたビデオデッキ、パソコン、HDレコーダーなどは無理でも、携帯電話の充電器やテレビなんかは必要じゃないときはコンセントを抜いておく。

以上、天使からの受け売りでした(笑)。

個人レベルに「地球温暖化防止のためにこうしましょう」と政府が旗ふっても、ついてくる人なんてほとんどいないだろうけど、上記のように「地球温暖化防止活動は、地球にも皆さんの財布にも優しいんですよ」とやるのはいい作戦かな、と。コンビニ袋も有料化されそうだしね。

政府がやらなくてはいけないことは、節電の呼びかけの他は、いかに化石燃料に頼らずに電気をつくるか。石油・石炭・天然ガスを使う火力が拙いんだから、流れとしては水力・原子力・風力って話だわな。しかし水力は脱ダムで世論は固められているし、原子力はキチガイのような反対派がいるし、風力は設備の割に生成電量が伸びないという問題があるわけで… まぁ個人的には原子力に傾かざるを得ないと思うんだけどねぇ… 特に都市部の住人は「夜は寝るだけなんて耐えられない。だったら原発の隣に住んででも今の生活を続けたい」と思っている人も多いだろうから、お台場近くの埋め立て地あたりに原発つくればいいと思うんだけどね。そんなに乱暴な考え方かね?

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