社会科教科書再びとか人権擁護法案とか
中韓偏重の歴史教科書は、まぁ笑い話のネタとしてはよくできている程度であって、目くじら立てて怒るようなものではない。保守系bloggerもただ呆れているだけだ。
私の中学生時代を振り返ると、歴史の教科書で勉強した覚えはない。授業における教師の板書と説明をノートに書きとめ、試験勉強もノートのみ。特に参考書や問題集も使わなかったし。使ったとしたら副読本か… まぁその程度でも旧帝大の末端くらいには引っかかる程度の学力はつくわけだ。教科書がそんなに重要とは思えない。教科書がいくら愛国的であっても、教師が自虐的であればアレだし、逆もまた真なり。
中韓のアレも単なる国威発揚なんだから、無視すればいいだけの話。なんせ純然たる内政問題なんだから。
だから憂慮すべきは、中韓を盾に活動する国内の市民活動家であるわけだ。朝日や教職員組合などなど。仮に中韓に抗議して黙らせたところで、彼らは盾の素材を替えるだけなんだから。また奴等は日本国臣民であるからたちが悪いんだよね(笑)。もちろん、日本には「今のところ」言論の自由があるから、それもまた自由。だから、それに反発するのも自由、ね。五月蝿いと感じる人が、「やかましい! どうでもいいじゃねぇか、そんなこと」と叫ぶのもこれまた自由(^^)。
で、この自由を脅かす法案が今国会で審議されるとかされないとか。今のところ、自民党の法務会で紛糾しており、国会の俎上にのるかどうかというところだけど…
参考:人権擁護法(案)
自民党法務会で紛糾している理由は、1.「人権」の定義が曖昧、2.人権委員に多大な権限を与え過ぎている、3.人権擁護委員に国籍条項がない、まぁこんなところでしょうか。メディアは保守系も左巻きも「メディアを例外にしてくれればいいよ」という立場なので、そのことのみ報道していた。共同通信あたりは「3.」をことさら大きく扱い、まるで「自民党や同法案反対勢力は外国人差別者」とでも言わんばかり。実際、自民党内には「国籍条項さえ盛り込めば、通してもいいんじゃないか」という声もあるみたいで(呆)。
たくさんのサイトで触れているので、多くは書かないけれども、一番の問題はどう考えても「2.」でしょ。この法案でいけば、人権委員は裁判所の許可なく立ち入り検査などをできることになる。ある意味、警察や検察以上の警察権を持つことになるわけだ。そして地域の人権擁護委員は普段から人権侵害の調査をし、人権委員に報告する。これもある意味「人権スパイ」だ。中共並みの密告社会に陥る可能性を秘めているわけですな。
極端な話、以下のようなケースも考えられるわけです…
甲氏は自身のサイトの日記で「テレビでニュースを観ていたら教科書検定のことでああでもないこうでもないなんてことを騒いでいたので、チャンネルをかえたけどどこもかしこもこの話題ばかり。ならばとネットをのぞいてみれば、こっちでもやっている。もうゲンナリ」と書いた。
甲氏の知人の乙氏は自身のサイトで教科書検定のことを取り上げていたのだが、甲氏の日記を読んで「せっかくボクが教科書問題のことを取り上げたのに、『ゲンナリ』だなんて…」とショックを受け、地域の人権擁護委員の丙氏に相談した。
丙氏は人権擁護の市民団体で活動していた弁護士で、首長の要請で人権擁護委員になっていたが、この市民団体がちょうど教科書問題も取り上げており、同問題についても一家言持っていた。丙氏は乙氏を「酷い目に遭いましたね。あなたの行為が無にならないためにも、抗議しましょう」と慰め、人権委員に事の次第を報告。
人権委員は甲氏の自宅に丙氏とともに出向き、口頭で甲氏に「これは人権侵害に当たります」と注意した。甲氏は「イヤ、別に乙さんを貶めようとして書いたわけではなく、どこを見てもあの話題ばかりだったから辟易していただけですよ」と反論。人権委員は「しかし現にあなたの書き込みで傷ついた人がいるわけですから、反省して当該部分を削除していただいて、乙さんに謝罪をしてください」と通告。甲氏は「言いがかりだ。自分を曲げるつもりはない」と反発。
人権委員「では、お部屋とパソコンを調査させていただきます」
甲氏「拒否します。令状か何かお持ちなんですか?」
人権委員「我々にはそのようなものは必要ありませんので」
甲氏「おい、勝手に俺のパソコンに触るな。警察を呼ぶぞ」
人権委員「どうぞ」
甲氏「(?) あ、110番ですか? 今、人権委員が私の所有物を勝手に…」
110番「人権委員は身分証明書を所持していると思いますが?」
甲氏「えぇ、確認しておりますが?」
110番「であれば、適法ですので警察は動けません」
甲氏「…」
人権委員「弁護士にご連絡しても同じことですから、念のため。う~ん、甲さん、あなた本当に興味ないんですねぇ、教科書検定問題に。ブラウザの訪問履歴はスポーツ新聞… しかも野球がほとんどだ。あとはお友達なんでしょうかね、blogが少々… これも野球とプロレスばかりですね(笑)。教科書検定問題に触れているのは、各スポーツ新聞サイトのトップページと乙さんのblogだけですか。しかし、そんなあなたの『うんざり』って言葉がどれだけ乙さんをはじめとする、この問題を取り上げている人たちの心を傷つけたか… まだ、謝罪するつもりはありませんか?」
甲氏「くどい。ないといったら、ない」
人権委員「そうですか。では人権擁護委員の丙からその旨を乙さんに報告させます」
丙氏「わかりました。甲さん、もしかしたら訴訟になるかもしれません。その可能性がありますので、私が乙さんに報告が終わるまでの間、乙さんと接触するのは控えてください。そのときは乙さんの原告代理人は私が担当することになると思います」。
はい、もちろん極端な例です。ですが、法案上「そんなことあるわけないじゃん」という笑い話にはなりえません。「ありえる話」なんですね、これ。「治安維持法の再来」なんて評する人もいます。人権擁護委員を「特高警察」(元々は軍隊の違法行為を取り締まる警察官のはずなんだけどな)なんて評する人もいます。正直、保守系bloggerは韓国のエキセントリックな連中なんか相手にしないで、この法案の怖さを知らしめるために全力を挙げて欲しいんですがねぇ…
余談ですが… 日弁連にはすでに独自に「人権擁護委員」なるものを認定しています。先日、「都職員の課長昇進試験の受験資格がない」と最高裁で認定された在日韓国人の方を励ます集会に、この日弁連版人権擁護委員の弁護士が多数パネラーとして参加しておりました。なので、首長が「日弁連が認定している人だから」と軽く考えて、このような弁護士を人権擁護委員にした日には、例えばテレビの街頭インタビューで「当然じゃないですか?」と応えた人に対して、在日韓国人の方が「傷ついた」と泣きつけば、ほいほい働きそうな予感。もちろん外国人だけではなく、財界人が「首相は靖国参拝をやめるべきだ」という言葉に「傷ついた」としてもいいんですが、果たして人権擁護委員が動いてくれるかどうか。ここらあたりが「1.」に関連してくるわけですな。人権擁護委員と人権委員の心一つで決まってしまう、と。
<4.8追記>
例示した案件が、知人某氏の雑記のまんまになってしまいましたが、私はこれをもって「傷ついた」などとは思っておりませんので、念のため。まさか「ウンザリ」と「ゲンナリ」の違いだけになるとは思ってもいなかったので…
教訓:アップする前に知人のサイトくらいチェックしろ>俺。
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